前回のゼミでは、原田先生だったらどうしてた(どう考えた)か、説明が不十分だったところ、気づいていなかったところなどに気づけた。
↑プロジェクトの外部の専門家から学べたこと
三野宮さん、山内さんと比べて、自分は複数人のデザインチームでのデザイン実践が多いのが特徴。チームでデザインしているからこその「デザインの学び」がありそう。これを残せれば「みんなの知恵と技術を結集して、みんなでデザインしていく」ということを考える資料となるのではないか。研究では「デザインの学び」を得るための視覚化と省察を実践してみたい。
デザインチームメンバーと一緒に省察
2020/10/28(水) 9:00 – 10:30
zoom
木村先生、小松、西山
デザインの学びにつながりそうな気づき
- 見せた資料は、バスラッピングのグラフィックができるまでのプロセスが視覚化されているが、このチームがやっていたのは単なるグラフィックデザインではなく、縄文文化と市民を繋ぐ「インターフェイスデザイン」をしていたといえるのではないか。そのインターフェースを実現するためのメディアの一つがバスラッピングだった。…というように、プロジェクトを見守っている立場(監修者)からは見えていた。
- グラフィックデザインだけではない視点からこのプロジェクトを見つめ直すと、「グラフィックの展開イメージ」としていたものが実はコンセプトの根幹になっているのではないか。
- 専門家とデザインチーム、市役所とデザインチームが認識のすり合わせをする機会がそれぞれあり、その前後でプロジェクトの進め方が変わった。
- 専門家とデザインチーム:縄文の暮らしを絵で表現してみたとき
- 市役所とデザインチーム:プロジェクションマッピングで投影したとき
- バスラッピング(西山)とLINEスタンプ(小松)でそれぞれ別の表現物に挑戦していたが、プロジェクト全体で見ると、お互いに影響しあっており、相互のやり取りの中で、チームで作って行くものの方向性が焦点化されていった。
- 小松さんは「創造プロセスにおけるずらし」の研究をしており、今回の資料で「ずらし」が起きたポイントを発見できた。
チーム内で省察することの効果
- 一緒に活動していても、メンバー間でプロジェクトの捉え方、やっていることの意味、ビジョンなどで認識の違いがあることがわかった。こうしたギャップを埋めるためにも、デザインプロセスをチームで振り返ることは意味があると言える。
- 自分では気づいていなかったこと、新しい視点の発見もできた(前向きな振り返り)。これは次のデザインプロセスにすぐ生かすことができる気づきであり、デザインの学びになるのではないか。
視覚化の表現について
- デザインプロセスは、1本線ではなく、課題・コンセプト・表現方法など何層かの構造になっているのでは?この辺りを整理するとよりわかりやすくなるかもしれない。
- 「もう少し詳しく」「このときどうだったっけ?」など、視覚化できていない部分に話題がいった時に、すぐに関連資料が出せるとより深い議論ができるなと思った。
- 生データと概要をまとめた資料を行き来できる仕組みと、適切な要約の程度を探る必要がある。
今後、実践してみたいこと
- チームメンバーでデザインプロセスの視覚化をしてみる。
- 視覚化する過程でお互いの考えを引き出したい。
- 自分だけの視点で作ったものと比較する。
- やり方は考える必要がある。
- 今後JDPRでどんなことをして行くかを考えるきっかけにする。
- デザイン実践しながら視覚化してみる。
- 長期間のデザインプロジェクトの記録・視覚化方法を考える。
- 目の前のことで精一杯になってしまわないような仕組みにする。
- 今度は、デザインチーム以外の関係者とも省察してみる。